2008年4月から常勤医師派遣となり、365日24時間体制で脳神経外科診療をおこなっています。脳卒中・頭部外傷などの救急医療を中心に診療をおこなうとともに、未破裂脳動脈瘤に対する手術、血行再建術などの脳卒中予防のための治療に力を入れています。脳卒中の年間入院件数は700件前後で、近年は脳血管内治療の進歩と普及があり、急性期脳梗塞に対する血栓回収療法も件数が年々増えてきています。(表1・2参照) 当院では、脳神経外科専門医4名、脳血管内治療専門医3名・血栓回収実施医1名を含む5名体制で治療にあたっています。また、地域の中核病院として、脳腫瘍や三叉神経痛・顔面けいれん、水頭症などの脳神経疾患に関する治療も積極的に行っております。
(血管内治療についてはこちら)
血行再建術(バイパス術・内頚動脈血栓内膜剥離術)をはじめ、経鼻的下垂体腺腫摘出術、三叉神経痛や顔面けいれんに対する微小血管減圧術もおこなっております。
術中モニタリング(SEP MEP VEP ABR AMR)、蛍光血管撮影、超音波血流計、神経内視鏡、ニューロナビゲーションシステムなどを備え、安全かつ低侵襲な手術を心がけております。
脳神経外科治療を受けた患者さんへのお願い
J-ASPECT研究参加施設にて脳卒中の治療を受けられた患者さん・ご家族様へ
小林 智範(こばやし とものり) 副病院長 脳神経センター センター長 | |
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大学 | 山梨医科大学(現:山梨大学 医学部)(2000年卒) |
資格 | 医学博士 日本専門医機構認定脳神経外科専門医・指導医 日本脳卒中学会 認定脳卒中専門医・指導医 日本脳神経外傷学会 専門医 日本脳卒中の外科学会 技術指導医 |
専門分野 | 脳血管障害全般(血行再建術含め) 脳腫瘍 微小血管減圧術 |
阿南 英典(あなみ ひでのり)脳神経センター センター長 | |
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大学 | 長崎大学(2007年卒) |
資格 | 日本専門医機構認定脳神経外科専門医 日本脳神経血管内治療学会 脳血管内治療専門医 日本脳卒中学会 認定脳卒中専門医・指導医 日本脳卒中の外科学会 技術認定医 日本脳神経外傷学会 専門医 |
専門分野 | 血管障害全般・脳血管内治療 |
池田 茂(いけだ しげる) 医員 | |
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大学 | 日本大学(2011年卒) |
資格 | 日本専門医機構認定脳神経外科専門医・指導医 日本脳神経血管内治療学会 脳血管内治療専門医 |
中野 紘(なかの ひろし) 医員 | |
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大学 | 日本大学(2013年卒) |
資格 | 日本専門医機構認定脳神経外科専門医・指導医 日本脳卒中学会 認定脳卒中専門医 日本脳卒中の外科学会 技術認定医 脳血管内治療専門医 |
門倉 彩奈(かどくら あやな) 医員 | |
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大学 | 東海大学(2014年卒) |
町田 亘(まちだ わたる) 医員 | |
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大学 | 聖マリアンナ医科大学(2018年卒) |
資格 | 日本専門医機構認定脳神経外科専門医 |
樋口 皓史(ひぐち ひろし) 医員 | |
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大学 | 信州大学(1971年卒) |
資格 | 日本専門医機構認定脳神経外科専門医・指導医 |
藤井 咲樹子(ふじい さきこ) 医員 | |
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大学 | 日本医科大学(2002年卒) |
資格 | 日本専門医機構認定脳神経外科専門医 日本脳卒中学会 認定脳卒中専門医 |
専門分野 | 脳血管障害全般 |
脳卒中患者数に関しては非常に多く、脳梗塞、くも膜下出血患者数は県内でも上位の患者数を有します。
また、リハビリテーション部とも協力し早期からリハビリテーション(運動療法・作業療法・言語療法)を開始し機能回復に努めております。土曜・日曜・祝日にもリハビリテーションをおこなっており、急性期病院としては充実した体制となっております。
2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | |
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クリッピング術(破裂脳動脈瘤) | 24 | 25 | 30 | 13 | 22 |
クリッピング術(未破裂脳動脈瘤) | 13 | 12 | 9 | 12 | 7 |
クリッピング・トラッピング術 (ハイフローバイパス併用) |
0 | 0 | 0 | 2 | 0 |
脳動静脈奇形摘出術 | 3 | 1 | 1 | 1 | 2 |
頚動脈血栓内膜剥離術 | 8 | 23 | 14 | 15 | 8 |
バイパス術 | 7 | 11 | 8 | 6 | 10 |
微小血管減圧術 | 2 | 4 | 4 | 6 | 6 |
開頭脳内血腫除去術(非外傷性) | 14 | 13 | 19 | 22 | 23 |
開頭脳内血腫除去術(外傷性) | 12 | 11 | 5 | 13 | 17 |
開頭腫瘍摘出術 | 8 | 10 | 6 | 7 | 10 |
シャント術(VP, VA, LP) | 17 | 13 | 26 | 13 | 21 |
コイル塞栓術(未破裂・破裂含む) | 18 | 13 | 10 | 29 | 39 |
頚動脈ステント留置術 | 28 | 32 | 32 | 42 | 41 |
経皮的血栓回収療法 | 31 | 42 | 48 | 47 | 51 |
当院では診療情報等の情報だけを用いる研究を行うときにはオプトアウトという方法をとっています。オプトアウトとは、お一人ずつ文書で説明を行い、同意を得る代わりに、情報(研究の概要)を公開し、研究が実施又は継続されることについて患者さんが拒否できる機会を保障する方法のことを言います。
当科では、年間1000件ほどの入院を受け、400件の手術を施行しております。その際のデータを収集・解析しており、今後のより良い診療を目指し、論文や学会にて発表することに対し、ご理解いただけますと幸いです。皆様から得られた貴重なデータは、いかなる手段をもってしても、個人を特定することは一切できないため、ご安心ください。何か不安に思われる方がおられましたら、ご相談いただけますと幸いです。