今までにおいても海老名総合病院職員一人一人が医療事故の防止に真剣に取り組まれている事は言うまでもない事と思います。しかしながら、依然として医療事故あるいはそれに類するインシデントが発生している現状をふまえて、ここに病院としての医療事故防止に向けた姿勢を示し、職員各自の医療事故防止のための努力をうながす次第です。
医療スタッフ全員が患者の立場で医療を考え、実践する。
これは医療事故が起きてしまった場合だけでなく、通常の日常業務でも最優先されるべき事柄です。当然、患者・家族への充分なインフォームドコンセントも含まれます。不幸にして医療事故が起きてしまった場合、患者・家族の心身の救済が第一である事は言うまでもありません。
医療スタッフ間の充分な意思疎通、情報の共有化
医療スタッフ間のコミユニケーションが往々にして医療事故を引き起こします。また、患者・家族の医療行為に対する誤解、不信も招きます。充分な意見交換や記録の充実が必要です。
病院としての医療事故防止対策
医療事故防止のために、病院長を筆頭に組織立った取り組みをおこない(いわゆるリスクマネージメント)、院内で起きている事象を把握、分析し、その対応策を職員に還元します。
患者家族への迅速かつ正確な情報伝達
医療事故が起きてしまった場合、その当事者も精神的打撃をこうむり、動揺します。現場で客観的立場にいる医療スタッフが状況を把握し、しかるべき報告ルートにのっとって上司の判断を仰ぎます。
職員の保護
医療事故が起きてしまった時には、患者家族へ正直に、なおかつ迅速にその内容を伝えなくてはなりません。ただ、状況を十分に把握する事なく謝罪等する事は、かえって患者家族の誤解・不信を招きます。事故内容を正確に把握した上で、事実のみをありのまま伝える必要があります。